子どもが低学年のうちに、学力向上のために親がしてあげられることは何か。
我が家は特に中学受験の予定は無いのですが、子どもの勉強やしつけについて大いに参考になる本です。もちろん中学受験をする家庭には言うまでもありません。
10歳までに分数のかけ算・わり算を反復練習する
この本の中で、私が最も具体的で分かりやすく、頭に残ったのが「10歳までに分数のかけ算・わり算を反復練習する」ということです。本書の著者は理数系専門塾の代表で、算数の学力向上に繋がる説明が特に分かりやすく参考になります。
10歳までは反復練習の習慣が身につきやすい
10歳を過ぎると単調な作業の繰り返しが苦痛になってくるが、逆にそれまでは反復練習の習慣が身につきやすい。したがって、10歳までに分数のかけ算・わり算までの分野を十分に反復練習することが重要であると本書では述べられています。
一般的に、10歳までは抽象的な思考ができない時期と言われます。逆にその時期であるからこそ、反復練習の習慣化がし易いのであろう、と思いました。
6年生で初めて習うのでは練習量が不足
分数のかけ算・わり算は6年生で習う分野なのですが、6年生だと既に反復練習が苦手な年齢に達しているため、練習が不足ししがちで、算数が得意になりにくいということです。その先の算数・数学の学習が楽になるかどうかを左右する重要な話です。
2年生の娘はくもんに通っていますが、現在はD教材の真ん中あたりです。分数のかけ算・わり算というと、F教材までを修了する必要があります。3年生の間にF教材が終わるようにがんばれー!
ゲームをするなら「頭を使う」もの
これは普段から感じている親御さんも多い考えですね。本サイトでも頭を使うゲームをこれからも取り上げていきます。
先を読む力、相手の意図を読む力が養われる
要はコンピューターゲーム以外で、頭を使うゲームを楽しもうということです。
コンピューターゲームは指先の器用さ、単純に操作の上手さで勝敗が左右されるのに対して、例えば囲碁将棋であれば、対戦相手の作戦や心理の読み合いになります。そのような対戦を通して、先を読む力や相手の意図を読む力が養われると論じています。
コンピューターゲームを全否定するわけではありませんが、対戦を通して得られるメリットは大きいと感じるので、我が家でもボードゲームで楽しむことが多いです。我が家はコンピューターゲームでも遊びますが、ボードゲームの方が家族全員が参加できて、会話がたくさん生まれます。コンピューターゲームだけに偏らないことが肝要かと思います。
極端な主張がなく納得して読める本
全体を通して、納得して読みやすい本でした。「〜してはいけない」系の否定から入る本のような極論ではなく、本書の著者はバランス良く、何かを全否定することがないので読みやすかったです。
例えば「テレビは教養の宝庫」など、テレビを全否定するようなことはなく、あくまでバランス良く子どものためになることをしてあげたい、というような、家庭でも取り入れやすい内容です。「無菌状態で育つのは良くない」というのも、そうだよねーと納得して読めました。
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