『カタン』モノの価値を理解してビジネス感覚を養える、名作ボードゲーム。

『カタン』パッケージ




未開の無人島を開拓して資源を集めて、島の征服者となる というストーリーのゲーム『カタン』。

全世界で2000万個以上の販売数という、あまりにも有名なボードゲームです。

学びの要素も満載のこのゲーム、プレジデントファミリーのような教育誌でも「頭の良くなるボードゲーム」として紹介されています。

頭がよくなるボードゲーム特集 -プレジデントFamily 2018冬号が届いたよ-

2017年12月4日

いち早く島を開拓したプレイヤーの勝ち

『カタン』ゲームのスタートから終了までの流れ

『カタン』ゲームのスタートから終了までの流れ

プレイヤーは、無人島だったカタン島の開拓者となり、島の開拓に必要な資源を集めて、島を開拓していきます。

開拓の度合いに応じて、プレイヤーは点数を獲得できます。そして一番早くに10点を獲得したプレイヤーの勝ちです。

資源を効率よく集めて勝利するには、他プレイヤーとの駆け引きも重要になります。

ルールの要点

これだけ有名なゲームなので、詳しいルールを解説しているサイトは枚挙に暇がありません。

ということで本記事では極々簡単に、ルールの要点だけを書きます。

島の開拓には資源が必要

『カタン』建設コスト表

『カタン』建設コスト表

島を開拓するために、プレイヤーは施設を作ります。施設を作るためには資源が必要となります。

施設によって、必要な資源の組み合わせが異なっているため、プレイヤーの置かれた状況によって、欲しい資源が異なってきます。

自分の土地から資源が得られる

『カタン』パーツの種類と役割

『カタン』パーツの種類と役割

資源を得るためには、自分の街(開拓地または都市)が面した土地が必要です。

土地には、森林、丘陵、畑、牧草地、山地、砂漠、の6種類があります。

砂漠は特別な土地で1枚しかなく、資源が全く取れません。

各プレイヤーが2つのサイコロを振ります。サイコロの出目が、自分の街に面した土地に設定されている数字と一致した時に、その土地から得られる資源カードを獲得できます。

街を作れる土地は限られる

カタン島はそんなに広くないので、4人のプレイヤーが開拓を進める程に、空き地が無くなっていきます。

プレイヤーは、街道と街のパーツをボード上に置くことで、自分の土地を確保していきます。

街道沿いにしか街は作れないので、各プレイヤーは街を作りたい土地に向けて、計画的に街道を建設していく必要があります。

資源は他プレイヤーと交換できる

資源を他のプレイヤーと交換できること、これがカタンというゲームをより面白くしている大きな特長です。

交換比率は決まっておらず、プレイヤー同士の話し合いで決めます。

交渉次第ということですね。

物の価値は相対的であることを学べる

プレイヤーの置かれた状況によって、必要な資源や土地は都度変わっていきます。

したがって、物の価値は絶対的ではなく、相対的に決まるものであるということが、カタンで遊びながら学べます。

需要と供給の変化を体験できる

ゲームの進行に伴って、資源や土地の価値が変動していく訳ですが、「物の価値というのは、需要と供給で決まる」ということを体験できます。

ゲームで体験できる実例で示すと、以下のようになります。

需要の変動が与える影響
  • みんなが欲しい資源は価値が高くなる  →需要が多いものは価値が高い
  • 欲しい人が少ない資源は価値が低くなる →需要が少ないものは価値が低い
供給の変動が与える影響
  • みんなが持っている資源は価値が低くなる  →供給が多いものは価値が低い
  • 持っている人が少ない資源は価値が高くなる →供給が少ない資源は価値が高い

このように、ゲームをプレイするだけで、需要と供給の関係を自然と理解できるようになるわけですが、カタンには、さらに物の価値の変動を強く理解できる仕組みがあります。

物々交換で価値の変動を強く体感する

カタンでは自分のターンで、他のプレイヤーと資源を交換することができます。

交換比率などは決まっていないので、プレイヤー同士の話し合い次第なのですが、当然、相手が欲しいものを持っているプレイヤーの方が有利になります。

お互いに1枚ずつ、どうしても欲しい資源を持っているなら1:1の交換が成立しやすいですが、相手がどうしても欲しいカードを1枚持っているなら、3:1や4:1の交換だって持ちかけられるわけです。

子どもはゲームを楽しみながら、自分の置かれた状況によって資源の価値が大きく変わることを体感します。

ビジネス感覚を養える

物の価値が相対的であると理解するのは、ビジネスの基本の一つ。

日常、自動販売機のジュースは120円で買えますが、リゾート地などに行くと150円やそれ以上かかります。他に買えるものの選択肢が少ない、つまり供給が減って需要が増えるからですね。

反面、スーパーに行くと、ジュースの単価が下がることが多いです。他に買えるものの選択肢が多い、つまり供給が増えて需要が減るからですね。

このような価格設定と同じことがカタンでは頻繁に起こります。

そのため、ゲームを楽しむことで、自然とビジネス感覚が養われていきます。

何度やっても面白い

カタン島のマップは毎回変わりますので、基本的には毎回新しい気持ちで楽しめます。

交渉の駆け引きや土地の奪い合いは、何度やっても盛り上がります。

交渉を通して社会勉強に

親子で遊ぶ際には、交渉にはシビアに臨みましょう。子どもが、社会の厳しさを早いうちから体験できますよ(笑)

 

購入して絶対に後悔しないゲームです。夏休みや年末年始にぜひ。

ABOUTこの記事をかいた人

1976年生まれの関西育ちで首都圏在住。私立文系(関関同立)を卒業しました。 2児(長女・次女)の父です。妻と子ども2人の4人家族。 子どもに算数を教えることに苦戦することが多いですが、 自分も勉強しながら、日々子どもと一緒にがんばります。